私：ねぇ、俺様は幽霊って信じてる？
俺様：ああ、もちろんだ。俺様はそっちの世界にも精通しているからな
私：へぇ〜
俺様：なぜ突然そんなことを聞くんだ？
私：これ見てよ。やばくない？
俺様：ふむ、あの世に引き寄せられる、またはあの世のオーラがそのまま発せられているような、そんな嫌な感じがするな。
私：っでしょー！あたしこれ見たとき幽霊ってほんと恐ろしいって思ったよー！絶対会いたくないわ！
俺様：フ、しかしお前はすでに出会っちまってるんだぜ？すぐ目の前に、ほら！そこ！！
と、俺様は鏡を指差した。
私：ひぃぃい！！！って脅かすなよ。
そこには私と俺様が映っていた。当たり前の光景だ。
俺様：ハハハハハ。でも間違ってないんだぜ？幽霊つーもんはよ、生きていたものから死んで残る残像思念みたいなもんなんだぜ。宗教や魔術的な考え方だと肉体ってのは物質的な肉体とは別に霊体という目には見えない心のようなものがあると言われているんだ。
私：幽体離脱みたいなの？
俺様：うむ。魔術の世界ではその霊体の状態で修行したりするからな。俺も昔はよくやってたなぁ。
私：あんたのは妄想、いわゆる現実逃避でしょ。
俺様：ハハハハ！それなら今もしてるよ。
私：・・・・・
俺様：ただ、俺達には理性がある。理性によってそういった力は制御されてるのさ。その制御された力を自分の意思で解放するのが魔術や超能力の部類なんだよ。
私：へー！なんか面白いね！てことはさ、生きた人間はある意味死んだ人間の霊よりも強そうな感じがするね！そう考えるともう怖くなくなってきたよ。
俺様：いや、一概にそうとも言えないな。今も言ったが生きた人間は霊的力が制御されている。だが死んだ人間の霊体にはそれがない。死んだ人間の霊体は生前の残像思念とも言ったろう？例えば生前に強い憎悪を抱いて死んだ者の霊体は強烈且つ害のある霊になる。生きた人間には喜怒哀楽が霊の場合はそれがなく、どこか一つの感情に偏ってしまう。だからこそ脅威的であり不気味なのさ。
私：うぅ・・・結局、こえーじゃん；；
俺様：安心しろ。いざってときは俺がお前を全力で守ってやるよ。
私：・・な、なに格好つけてるんだか・・！
顔を赤らめる私。そんな私の顔を見て意地悪そうに笑う俺様。 そして彼は言う。低い声で歌うように。
俺様：そうさ。君は俺で俺は私なのだからね。いつまでもどこまでも君を守り続けるよ。
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